奈良-『佐保・佐紀路』とは?佐保・佐紀路みどころを一覧で

佐保・佐紀路は東大寺転害門から西大寺に至る一帯を指すエリアで、神社やお寺や古墳が点在しています。▶写真付き【みどころ】紹介▶アクセス方法▶用語解説


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佐保路かいわいから見た奈良の市街地
佐保路かいわいから見た奈良の市街地

佐保・佐紀路とは

▶ポイント

 ・佐保路とは、東大寺転害門から法華寺に至る一帯に小規模なお寺や神社が点在する。

 ・佐紀路とは、法華寺から西大寺に至る一帯に古刹や古墳が点在する。

▶アドバイス

 ・佐紀・佐保路をすべて歩くとハイキング並みの距離があります。

 ・鴻ノ池方面や佐紀・佐保路に平行して路線バスがあります。

◎筆者からのコメント◎
 奈良の観光の中枢となる奈良公園からははずれ、住宅街に古刹や神社が点在するといった様相です。イベント開催時を除き基本的には落ち着いた雰囲気のスポットが多く、ハイキングをしながら静かに参拝をすることができるでしょう。

佐紀路どうやってめぐる?

<マップの使い方>

【紫の線】=クリックで距離を表示します。

①東大寺転害門

②興福院

③八峰神社/法蓮稲荷神社/常陸神社

④狭岡神社

⑤不退寺

⑥海龍王寺

⑦法華寺

⑧宇奈多理坐高御魂神社

⑨西大寺

黄色ピン=平城宮跡の主要施設

◎筆者からのコメント◎
 黄色ピン(平城宮跡主要施設)を除く①~⑨全てのスポットを徒歩で巡ると、8km以上の行程となります。ハイキングレベルの行程となりますので、奈良のほかのスポットと合わせた観光をするには
 ・ピンポイントのスポットのみ参拝する
 ・いくつかのスポットを絞る
 ・場合によっては新大宮駅を利用する
 ・平行する路線バスを利用する(下に詳細)
などが考えられます。
 全て巡るには相当な距離となりますので、事前に計画をされることをオススメします。

路線バスでのアクセス

大和西大寺駅」~「JR奈良駅西口

を結ぶバスが、佐保・佐紀路沿線を経由します。

(運行会社:奈良交通)

 

<佐保・佐紀路バス停マップ>

凡例↓

緑の線=西大寺駅~奈良駅を結ぶ路線バスルート

「西」印=大和西大寺駅方面のバス停

「J」印=JR奈良駅方面のバス停

◎バス印をクリックすると、バス停名が見れます。◎

◎筆者からのコメント◎
 「①転害門」を除き、奈良交通の路線バスがおおよそ「佐保・佐紀路」に平行しています。路線バスを活用しながらこの地域を巡ることもアイデアの一つでしょう。
 ただし、運行頻度にはご注意の上、事前に時刻表を調べておくとよいでしょう。

佐保・佐紀路を詳しく

佐保路について詳しく

読み方:さほじ

 

 現在の奈良市となる旧「佐保村」(法華寺~鴻ノ池周辺までの地域)がかつて存在しており、その点においては明確な「佐保」の定義が存在します。

 現在においては概ね旧村域内にあるものの、その周辺となる東大寺転害門を含み法華寺に至る「一条通り」周辺に社寺が点在しています。それらを巡る観光エリアとしていつ頃からか「佐保路」と呼ばれることがしばしばあります。

 尚、範囲についてはそれに厳密な定義が存在するものではなく、あくまで観光をする上での訪問スポットの集まりとなります。ゆえに、媒体によって多少の違いが発生する場合があります。

 

佐紀路について詳しく

読み方:さきじ

 

 奈良市の住所表記に「佐紀町」があり、これをもって佐紀の定義とすることもあります。

 しかし、観光をするにおいての「佐紀路」は法華寺付近から西大寺に至るまでの道路周辺にある古刹、神社、古墳、遺跡を巡り歩く際に使用されるエリアの通称です。これは佐紀町の範囲を超えることもあり、これらを見物する為のスポットの集まりとしていつ頃からかそう呼ばれて親しまれています。

 また、「佐紀盾列古墳群」=佐紀古墳群と呼ばれている古墳群もありますが、やはり佐紀町の範囲を超えていることから、「概ね佐紀町周辺」を佐紀と呼ぶことがあるようです。

 尚、佐紀路の範囲については、厳密な定義があるわけではなく媒体によって多少の違いが発生する場合があります。

 

佐保・佐紀路について

 「佐紀・佐保路」とも。媒体によります。

 「佐保路」及び「佐紀路」については東西に連続した場所にあり、ハイキングやウォーキングのルートとして一体的にめぐることができます。

 しかし、相当な距離があるため事前の計画をしてから訪れる事をお勧めします。

【ポイント】
 佐保路=東大寺転害門~法華寺らへん(だいたい)
 佐紀路=法華寺~西大寺らへん(だいたい)
◎筆者からのコメント◎
 観光をするにおいて、厳密は境界、定義を気にする必要はありません。

佐保・佐紀路のみどころ

 

ここからは、上の地図の①~⑨を

「東大寺転害門」を出発し、「西大寺」に至るルートでそれぞれのスポットを解説します。

 

①東大寺転害門

【ジャンル】:寺院

【概要】:奈良の大仏で知られる東大寺の門。大仏殿などのエリアから若干距離があるためこの地域のシンボルとして度々観光案内などで特筆して取り扱われている。国宝。

▶【東大寺転害門】へは…

上のマップの路線からは離れているため、、、

「JR奈良駅西口」または「近鉄奈良駅」より

運行会社:奈良交通

青山住宅」行または

州見台八丁目」行に乗車し

 ↓

手貝町」下車 徒歩数分

\転害門周辺の「奈良きたまち」へ/

「佐保路」の東側の起終点にある「奈良きたまち」は閑静な住宅街にカフェや雑貨店、観光スポットが点在するレトロなエリア。

▼画像をクリック

↓次のスポットまで

↓約1400m(県道経由)

②興福院

※特別公開日を除き参拝は要予約(1,2,8月は不可)。詳しくはお問い合わせください。

【ジャンル】:寺院(奈良時代発祥)

【概要】:奈良時代に尼ヶ辻で創建されたとされ、江戸時代に現在地に移転しています。

【みどころ】:客殿(重文)ほか境内

【行き方】:奈良交通「佐保小学校」下車徒歩10分

↓次のスポットまで

↓約800m

③常陸神社

【ジャンル】:神社(平安時代発祥)

【概要】:「子授けの常陸の神様」として親しまれている神社。子を連れた獅子がある。

【みどころ】:境内各地、母子獅子

【行き方】:奈良交通「法蓮町」下車徒歩15分

↓次のスポットは「お隣」

③法蓮稲荷神社

【ジャンル】:神社

【概要】:神社に関する詳しい情報はありませんが、斜面にある境内の一帯にお祀りされています。

【みどころ】:境内各地

【行き方】:奈良交通「法蓮町」下車徒歩15分

※常陸神社側からアクセスすることができます。

↓次のスポットは「お隣」

③八峰神社

【ジャンル】:神社

【概要】:現在の鴻ノ池運動公園の北西にある聖武天皇皇太子基王の墓「那富山御陵墓」が明治以降の整備により常陸神社境内横に移転した。

【みどころ】:境内各地

【行き方】:奈良交通「法蓮町」下車徒歩15分常陸神社境内横

↓次のスポットまで

↓約600m

④狭岡神社

【ジャンル】:神社(奈良時代発祥)

【概要】:藤原不比等により建てられる。狭穂姫伝承の池や万葉集ゆかりの地でもある。

【みどころ】:本殿、狭穂姫伝承の池、万葉歌碑

【行き方】:奈良交通「教育大付属中学校」下車徒歩10分

↓次のスポットまで

↓約500m

⑤不退寺

【ジャンル】:寺院(平安時代由来)

【概要】:真言律宗の山号が金龍山。平安時代の平城天皇が後に奈良に住んだ場所に在原業平が住み後に寺にした寺院。

【みどころ】:本堂(重文)、木造聖観音立像(重文)、南大門(重文)ほか

【行き方】:奈良交通<大和西大寺駅行>バス「不退寺口」下車徒歩10分、奈良交通<JR奈良駅西口行>バス「一条高校前」下車徒歩10分、近鉄「新大宮駅」駅から約1000m

↓次のスポット(海流王寺)まで

↓約1000m(一条高校経由)

↓ or

↓約1400m(ウワナベ古墳経由)

◎筆者からのコメント◎
 転害門から出発した場合、不退寺参拝後の進路として以下が考えられます。
 ・平城宮跡より北側の「佐紀古墳群」を巡るルート
   ※ただし古墳群をくまなく巡ると相当な距離
 ・海流王寺、法華寺を参拝し、第一次大極殿経由で平城宮跡を抜けるルート
 ・海流王寺、法華寺を参拝し、朱雀門に行くルート
 ・新大宮駅へ帰るルート(徒歩約1km)
 これはあくまで一例です。地図を参照してルートを考えてみましょう。

⑥海龍王寺

【ジャンル】:寺院

【概要】:遣唐使の玄昉による寺院。旅行、留学の安全祈願としても知られる。

【みどころ】:本堂、五重小塔(国宝)、十一面観音立像(重文、特別開帳期間のみ拝観可能)

【行き方】:奈良交通「法華寺」下車徒歩すぐ。近鉄「新大宮」駅から約1300m、近鉄「大和西大寺」駅から約2200m。駐車場有。

↓次のスポットまで

↓約300m

⑦法華寺

【ジャンル】:寺院

【概要】:聖武天皇の皇后、光明皇后による尼寺。総国分尼寺としても知られる。本堂を中心とした古刹。

【みどころ】:本堂(重文)、十一面観音像(国宝、特別開帳期間のみ拝観可能)、華楽天(庭園)

【行き方】:奈良交通「法華寺」下車徒歩5分。近鉄「新大宮」駅から約1300m、近鉄「大和西大寺」駅から約2200m。駐車場有。

⑧宇奈多理坐高御魂神社

【ジャンル】:神社

【概要】:創建については詳しくわからないが、日本書紀に同じ読みで「菟名足」の記載があるなど古代からの由来が指摘されている。本殿は室町時代。平城宮跡の東院庭園の北側に隣接している。

【みどころ】:本殿(重文)、境内。鳥居から境内参道には入れるがその先の建物の扉が閉められており普段はその場所から参拝する。

【行き方】:奈良交通「法華寺」下車徒歩10分。平城宮跡の「東院庭園」となり。近鉄「新大宮」駅から約2000m、近鉄「大和西大寺」駅から約2200m。駐車場なし。道幅狭し(通行不可。)

・平城宮跡東院庭園まで約100m

・平城宮跡遺構展示館まで800m

・平城宮跡朱雀門まで約1000m

・平城宮跡第一次大極殿まで約1200m

・平城宮跡資料館まで約1600m

・近鉄大和西大寺駅まで約2500m

・西大寺まで約2700m

◎筆者からのコメント◎
 転害門から出発した場合、宇奈多理神社参拝後の進路として以下が考えられます。
 ・平城宮跡より北側の「佐紀古墳群」を巡るルート
   ※ただし古墳群をくまなく巡ると相当な距離
 ・第一次大極殿経由で平城宮跡を抜け、西大寺に行くルート
 ・朱雀門に行くルート
   →朱雀門から路線バスor徒歩で西大寺に抜ける
 これはあくまで一例です。地図を参照してルートを考えてみましょう。

平城宮跡/国営平城宮跡歴史公園

【ユネスコ世界文化遺産 登録】

【ジャンル】:遺跡公園

【概要】:奈良時代、平城京の北端にあった宮殿。天皇の住まいの他、儀式や役所の仕事が行われていた平城京の中枢。現在は大部分が埋蔵文化財として保護され、周辺と併せて公園化されている。

【みどころ】:復元建物、ミュージアムなど

【行き方】こちらのページをご覧ください。

◎筆者からのコメント◎
 平城宮跡には広大な面積に展示施設や復原建物が点在しています。これら全てを見るには時間がかかりますので、平城宮跡を楽しみたい場合は「平城宮跡を見に行く旅行」のつもりでお出かけされることをオススメします。

佐紀古墳群

◎筆者からのコメント◎
 佐紀古墳群は広大な範囲に古墳があります。これを巡るだけでも相当な距離がありますので、くまなく巡りたい場合は「佐紀古墳群を巡る旅行」のつもりでお出かけされることをオススメします。

西大寺

【ジャンル】:寺院

【概要】奈良県最大級のターミナル駅前にある奈良時代と仏教を感じる空間。孝謙上皇(称徳天皇)が世の中の安定を願い発願した寺院。平安時代以後は衰退するが鎌倉以降に叡尊によって復興した。

【みどころ】:本堂(重文)、釈迦如来立像(重文)、愛染堂、愛染明王坐像(重文)、叡尊坐像(国宝)、四王堂、四天王立像(重文)

【行き方】:近鉄「大和西大寺」下車徒歩10分、奈良交通「大和西大寺駅」(北口)下車徒歩10分。奈良交通「大和西大寺駅南口」下車徒歩5分。駐車場有。


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