この記事では「奈良公園」の観光【歩き方】を徹底解説します。おおよそ1km×2kmの範囲内に3つの世界遺産「東大寺」「春日大社」「興福寺」をはじめ、庭園や広場などがある奈良市を代表する観光スポットです。
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お察しの通り、奈良公園のあちらこちらで鹿が生息しており、伴いその排泄物もあるワケです。また、未舗装の通路もあり汚れてもよい靴でのご訪問を強くオススメします。
奈良公園エリアは未舗装、勾配、階段などの通路があります。また広大な範囲を歩いて観光する場所であるため、長距離歩行に適した靴でのお出かけをオススメします。
奈良公園にはゴミ箱がありません。駅前などで購入した飲料品の空きボトルも捨てる場所がありませんので、その「つもり」でカバンの中でスペースを作っておく必要があります。
奈良公園は「単一の観光スポット」ではありません。想像以上に広大な面積と、あまりにも多い魅力的なスポットに驚くことでしょう。特に時間管理が必要なご旅行の場合は、事前に計画と立てて訪れることをオススメします。
▶「山林部」には
県営の「奈良公園」として
・若草山
・春日山原始林
が含まれます。
山林部を含めた場合、平坦部を含めた全てを1日で観光できるとは考えられません。
尚、ドライブウェイを利用した場合は平坦部の観光を「あっさり目」にすれば山林部と平坦部を両方観光することはできなくはありません。
>>若草山につい
尚、この記事ではこれ以降「平坦部」について取り扱います。
▶奈良公園(平坦部)には、
・県営の「奈良公園」
・東大寺
・興福寺
・春日大社
・奈良国立博物館
および、その周辺が一体的になっており、社寺博物館それぞれの主要施設同士を、広場や森の県営公園が繋ぐように配置されています。
特に、このエリアで大きな面積を占める「東大寺」「興福寺」「春日大社」「奈良国立博物館」「県営の奈良公園」の各施設は「有料施設」や施設管理上必要な部分を除きそれぞれの「施設の境界線」は観光利用上ははっきりしません。
そのため、このエリアにあるそれぞれが「一体的に観光ができる」と言えるでしょう。
これは「奈良ファン歴10年以上」の当サイト筆者でも、それぞれの施設の境界線ははっきり理解しておらず、「知らない間にお寺の境内」「知らない間に県営公園」に入っているという様相です。
「奈良公園観光」として通常想像できるのは
・平坦部を
・社寺等の施設と
・一体的に
観光をする
と言えるでしょう。
奈良公園エリアはおおよそ2km×1kmの範囲内に、「東大寺」「興福寺」「春日大社」の3つの世界遺産「氷室神社」「手向山八幡宮」の神社に加え、3つの庭園や浮見堂、猿沢池などの公園施設が集まる奈良市内で最もメジャーな観光エリアです。
参考)
大阪市で1kmは、「心斎橋パルコ」~「南海難波駅」がだいたい1km
東京都で1kmは、「新宿駅東口」~「新宿中央公園」がだいたい1km
▶東大寺
おおよそ東西800m、南北600mの広大な境内の中に、木々の自然に囲まれいくつもの建造物があります。メインのアプローチとしては参道の土産店街を過ぎた「南大門」を抜け、左に「東大寺ミュージアム」があります。そのまま進むと、「奈良の大仏」として親しまれている仏像を安置した建物「大仏殿」を中心に回廊や中門が一連の建物群があります。
大仏殿を参拝した後に東にある丘陵地の木々に囲まれた坂道を上ると、「修二会のお松明」で有名な「二月堂」や「法華堂」があるエリアに到着します。「二月堂」からは奈良市街を一望することができます。
有料の建物周辺を除き、境内を完全に管理する柵やゲートの類はなく、奈良公園エリアを歩いていると自然と東大寺境内へとたどり着きます。
>>東大寺詳細へ
▶興福寺
奈良のシンボルの一つである国宝「五重塔」と、その北隣にある「東金堂」が興福寺の従来からの見どころです。さらにその北隣には「阿修羅像」を安置する「国宝館」があります。境内は2018年に再建された朱色の建物「中金堂」を中心に見渡せる範囲内におおよその建物があります。有料の建物周辺を除き、境内を完全に管理する柵やゲートの類はなく、奈良公園界隈を歩いていると自然と興福寺境内にたどり着きます。
>>興福寺詳細へ
▶春日大社
平城京の守護神として創建された神社。一之鳥居から木々に囲まれた参道を進むこと約500m。バス通りを渡った右側にある芝生の広場は「飛火野」。さらに参道を進むと「萬葉植物園」があり、一之鳥居から約1.1kmで二之鳥居にたどり着きます。
二之鳥居から先が春日大社の中枢部。徐々に勾配を増す参道を左に曲がると「御本殿」をはじめ回廊などで構成する建物群があります。
御本殿より200m圏内には「若宮神社」や「国宝殿」もあり、神様の空間でじっくりと過ごすことができます。
>>春日大社詳細へ
▶猿沢池(1枚目)
興福寺五重塔を借景に奈良の街と公園を結ぶ池。奈良公園とならまち、駅前の商店街を結ぶ結節点に位置する。
▶春日野園地(2枚目)
東大寺を望む奈良公園の広場。自由に散策する観光客がみられる。時折イベント会場となります。
▶浮見堂(3枚目)
鷺池に浮かぶ檜皮葺きのお堂です。周囲は木々に囲まれており静かな空間を象徴的な建物で過ごすことができます。
▶荒池園地(4枚目)
あまり観光客が訪れることのない場所。遠くに興福寺五重塔が見える奈良公園の緑地です。
▶浮雲園地(5枚目)
大仏前交差点から国際フォーラム甍を結ぶ奈良公園の広場です。
▶依水園(1枚目)
前園、後園の2つの庭で構成されています。特に後庭は東大寺南大門を借景に美しい空間が広がります。
▶吉城園(2枚目)
興福寺に由来する奈良県が所有する庭園。起伏のある敷地内を細い園路で池の庭、苔の庭、茶花の庭の3つの庭が結ばれています。
▶瑜伽山園地「旧山口氏南都別邸庭園」(3枚目)
奈良公園の最も南にある庭園。明治~大正時代の個人宅の庭園を令和時代になって復元したものです。丘陵地に竹林があり、それを借景に手前の池から景色を眺めることができます。県営奈良公園の扱いで入園無料。
▶氷室神社(1枚目)
かつて、氷室をお供えしており、氷の神様として有名。奈良国立博物館の前にあり、鳥居をくぐり階段を上るとお参りすることができます。桜の時期には境内が見事な景色になります。
▶手向山神社(2枚目)
東大寺の守護神。大仏殿から見て東側にある鳥居をくぐり、丘陵地の参道を上ると到着します。周辺には東大寺法華堂や二月堂などがあります。
▶奈良公園バスターミナル(1枚目)
団体客用のバス乗降場。付属の飲食物販店、観光案内展示、屋上は一般客でも気軽に利用できます。入館は無料。奈良公園のゲートウェイ施設として「奈良公園館」のように活用することができます。
▶奈良国立博物館(2枚目)
仏教美術を中心に収集、研究を行う博物館です。秋に開かれる「正倉院展」は有名です。「なら仏像館」は明治27年の建築です。
▶奈良県庁屋上(3枚目)
観光を目的とする来訪者が見られます。屋上開放は広く行われており来庁に際して観光目的でも躊躇なく利用できます。
奈良公園エリアは、おおむね1km×2kmの範囲に「東大寺」「興福寺」「春日大社」を含むほとんどの見どころが集まっています。
これらの施設の間にも県営公園の広場や土産店、飲食店などがあり歩いて楽しむエリアと言えると思います。
奈良公園エリア内のの道路は自然豊かな場所や、土産店などが並ぶ「観光地の中」を歩いていく街路となっています。
\奈良公園の道路はこんなかんじ/
※上の距離マップのコースの道路とは関係のない奈良公園エリアの道路の写真もあります。
【注意事項】
▶ぐるっとバスの「奈良公園ルート」「若草山麓ルート」は、
土日祝中心の運行ですが、一部の平日は運行します。(詳細はコチラ)
▶一部日程で運休や部分運休の可能性があります。(詳細はコチラ)
奈良公園のエリア内には複数のバス停があり、最寄り駅であるJR奈良駅、近鉄奈良駅から目的地によって異なる最寄りのバス停で下車することができます。
この複数の停留所と路線バス網を使うと、公園内の移動に路線バスを使うこともできます。
▶「ぐるっとバス」は観光客向け100円バスです。
▶何度もバスに乗るなら1dayPassもオススメです。
奈良公園を含む奈良市内は「ドコモバイクシェア」の「奈良バイクシェア」がサービスを提供しています。
尚、奈良公園内の駐輪スペースは限られており(どこに停めてもよいというワケではありません。)、奈良公園を含む「ならまち」「きたまち」などと一緒に巡る場合に有利となります。
▼JR奈良駅、近鉄奈良駅からの徒歩キョリ目安
▼奈良公園関係バス路線図
【注意事項】
▶ぐるっとバスの「奈良公園ルート」「若草山麓ルート」は、
土日祝中心の運行ですが、一部の平日は運行します。(詳細はコチラ)
▶一部日程で運休や部分運休の可能性があります。(詳細はコチラ)
奈良市の旧市街のひとつ「ならまち」は古民家を改装した商店や飲食店が立ち並びます。奈良公園の南側にあり、一体的な観光ができます。
こちらも奈良市の旧市街の一部。土塀が美しい民家街の中に「新薬師寺」などのスポットがあります。
「奈良女子大学」のある静かな住宅街に、話題の商店や飲食店があります。