「阿修羅像」や「五重塔」がある世界遺産「興福寺」の見どころ筆者の感想を中心にまとめました。東金堂や南円堂、中金堂などの見どころをチェックして興福寺にでかけよう!
この記事は筆者の感想と知識が主として成り立つ記事です。
何度も「興福寺」を訪れている筆者が、その感想と知識をまとめたものです。
興福寺様公式の見解とは異なる場合がございます。
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▶五重塔は見えません
「五重塔」は修理工事のため2023年7月より素屋根の設置工事が始まり、工事が進むにつれ姿が見えなくなります。
工事の完了は2031年に予定されていますが、変更となる場合もあります。
▶「東金堂」の前に作業ヤードがあり、従前の光景とは異なります。
▶通路の迂回
「五重塔」「東金堂」付近において作業ヤードが設営されており、一部通路が迂回となっています。
▶概要:「興福寺」は奈良公園エリアの一角をなす寺院で「阿修羅像」や「五重塔」が特に有名です。
▶指定/登録
・ユネスコ世界文化遺産「古都奈良の文化財」
・史跡「興福寺旧境内」
・名勝「奈良公園」
・国宝、重要文化財 複数
▶有料の場所は主要施設に限られ、境内の入口は四方各所にあり自由に散策ができます。
▶隣接する奈良公園や奈良公園エリアにある東大寺、春日大社などと一体的な観光が可能です。
▶見どころが複数あり一部共通券の販売がありますが、目的や滞在時間によって境内の訪問場所を選ぶこともポイントです。
【創建】
創建は藤原鎌足と夫人による現在の京都市山科で私邸に築いた寺を、藤原京へと移転し、平城遷都と共に藤原不比等が氏寺として興福寺を建設してものです。不比等亡き後も境内の整備は続けられました。
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【南都焼討】
平安時代後期には当時の興福寺は僧兵をかかえ力を蓄えます。次第に平氏との混乱に巻き込まれて行くこととなります。結果として「南都焼討」により被災してしまいます。
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【廃仏毀釈】
興福寺は様々な被害に見舞われ、その度に再建を繰り返してきた歴史があります。その中でも大きな出来事として「廃仏毀釈」があります。それまでは神仏習合の思想により、藤原氏の氏神である春日大社と一体となりましたが、明治の時代の波がやってくることとなり境内は荒廃します。五重塔も破格で売り出されたという逸話も残っています。
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【復興】
平成になり奈良時代の姿を目指し「興福寺境内整備構想」が策定されました。発掘調査などを経て中門と回廊、南門の基壇が復元されました。中でも「中金堂」は6度の焼失と再建を繰り返しましたが、2018年に創建当初の規模で再建されました。
▶現在も信仰がある宗教施設です。
観光レジャー施設ではありませんので参拝マナーを守りご参拝ください。
▶貴重な文化財の宝庫です。
▶境内に「奈良の鹿」が生息しています。
長く続く塀や大きな門は無く、奈良公園界隈を歩いていれば「気が付けば興福寺に入っている」といった様相です。中金堂を中心に東西のおおよそ見える範囲に中枢の施設が集まっていますが、その建物のどれもが大きく、それに似合う面積を持った境内となっています。
興福寺の主なみどころスポットを紹介します。
※各施設の公開状況については、各施設の項目をご覧ください。
・五重塔
(外観の拝観)
・東金堂
(内部の拝観)
・中金堂
(内部の拝観)
・南円堂
(外観の拝観)
・国宝館
(内部の拝観)
・三重塔
(外観の拝観)
<奈良の代表的な景観>
●修理工事のお知らせ●
修理工事のため2023年7月より素屋根の設置工事が始まり、工事が進むにつれ姿が見えなくなります。工事の完了は2031年に予定されていますが、変更となる場合があります。
◎様子と筆者の感想
境内で目立つ背が高い建物が「五重塔」です。現在の建物は室町時代の再建だとのことです。高さは50.1mであり、これは奈良市内で一番背の高い近代ビル「ホテル日航奈良」が入るビルよりも背が高いとのエピソードがあります。
奈良の代表的な景観で、興福寺の隣にある「猿沢池」から望む景色は奈良公園の代表的な景観です。
しかし、2023年7月より修理工事の期間に入り、しばらくはその姿を見ることができません。
◎国宝指定
・興福寺五重塔
◎公開情報
外観の拝見は自由。特別公開時を除き内部は非公開。
<迫力のある厳か。お堂で拝む、いにしえの仏様>
●拝観休止のおしらせ●
隣接する「五重塔」の工事の影響で2023年6月12日より当面の間、拝観が休止されます。
◎様子と筆者の感想
「東金堂」奈良時代に建立された建物ですが、現在の建物は室町時代の再建で国宝に指定されているとのことです。中金堂の工事中は、観光参拝客によってはメインのお堂でした。
「東金堂」の中に入ると、薄暗く穏やかな空間の中に、国宝、重要文化財の仏様が荘厳に安置されています。参拝者は仏像の前の通路を進み仏様にお参りすることになります。
興福寺公式サイトに詳細が書かれてありますので、建物や仏像について事前に調べて行くと仏様とお会いした時の感動は増すことでしょう。
◎国宝指定
・興福寺東金堂
・木造文殊菩薩坐像
・木造四天王立像
・木造十二神将立像
・木造維摩居士坐像
◎公開情報
外観の拝見は自由。内部は有料公開。
<天平時代を感じる平成再建の空間>
●拝観再開のおしらせ●
2023年6月17日より当面の間、拝観が再開されます。
拝観休止日は未定です。
◎様子と筆者の感想
何度もの焼失と再建を経て、2018年に奈良時代の創建当初の姿で再建されました。再建のプロジェクトは続いており、今後は回廊の再建などを進めていくとのことです。建物の中には金色に光る仏様が安置されています。
奈良の寺院の建物は古いものが多く建物の塗料が剥がれ落ちている場合が多いですが、2018年の再建とあって、奈良時代の往事の様子を体感することができます。
◎国宝指定
・木造四天王立像
◎公開情報
回廊跡基壇より外観の拝見は自由。内部は有料公開。
<西国三十三所霊場>
◎様子と筆者の感想
猿沢池横から階段を登ったところにある朱色の八角形の建物です。内部は特別公開期間以外は公開されていませんが、建物の外から無料で手を合わすことができます。
建物の中には国宝の仏様が安置されており、特別公開日を調べてから参拝することもオススメです。
◎国宝指定
・木造不空羂索観音菩薩坐像
・木造四天王立像
・木造法相六祖坐像
※いずれも通常非公開
◎文化財指定
重要文化財
・興福寺南円堂
◎公開情報
外観の拝観は自由。建物の外より無料で手を合わすことができるが内部は見ることができない。内部は10月17日を除き非公開。
<阿修羅像を始めとした、数々の国宝に出会う博物館。>
◎様子と筆者の感想
この地にかつて存在した「食堂」に安置されていた千手観音菩薩や阿修羅像など数々の国宝にしていされている仏像に出会う事ができます。特に阿修羅像は、日本各地の博物館で多数の人々を呼び寄せた興福寺仏教美術のシンボルでファンクラブまで存在し、その美しさで人々を魅了します。
◎国宝指定
・木造千手観音菩薩立像
・乾漆八部衆立像
(阿修羅像を含む)
・乾漆十大弟子立像
など多数(公式サイトをご覧ください。)
◎公開情報
有料公開。
<現存する興福寺で最古の建物の一つ>
◎様子と筆者の感想
鎌倉時代に再建され、興福寺境内の中で現存する最古の建物の一つです。参拝客が多く通るエリアからは離れたエリアになるため、静かな興福寺の境内を散策することができます。
◎国宝指定
興福寺三重塔
◎公開情報
内部は通常非公開。7月7日に特別開帳。外観は拝観自由。
(クリックで拡大と詳細)
◎国宝指定
・興福寺北円堂
・木造弥勒如来坐像
・木造無著・世親立像
・木心乾漆四天王立像
▶境内散策…無料
▶有料施設
・東金堂
・中金堂
・国宝館
・その他特別公開時の諸施設など
▶境内散策…24時間開放
・敷地内へは完全に管理ができるゲートは存在せず24時間出入が可能という意味です。
・境内には街灯が設置されてありますが、夜間の拝観を目的に何らかの用意がなされているものはありません。
▶開館時間がある施設
・拝観料が必要な施設と南円堂横の受付や休憩施設など諸施設
◎五重塔、三重塔、南円堂は、外観の拝見は自由ですが、内部については通常非公開です。
◎北円堂、大湯屋、仮講堂は、建物の近くには立ち寄れません。
「興福寺」は「奈良公園」と周辺の一体的に観光が可能なエリアを構成する一つです。
近鉄奈良駅から:300m(国宝館北側入口まで)
JR奈良駅から:1000m(南円堂南側入口まで)
★JR奈良駅、近鉄奈良駅から各バス停までの行き方は、バス停名をクリックしてください。
施設名 | バス停名 |
興福寺境内各施設 |
奈良交通:県庁前 ぐるっと:県庁前・奈良公園バスターミナル |
【ご注意】
▶「ぐるっとバス奈良公園ルート」「ぐるっとバス若草山麓ルート」は土日中心の運行です。
▶「高畑町」バス停は奈良公園の最寄りバス停ではありません。
▶図中省略の一部系統は「県庁東」「氷室神社・国立博物館」を通過します。(図中下部にて詳細を記載)混雑時に図中省略の系統に案内される場合があります。
・直営駐車場はありますが、土日などは満車となる傾向があります。