「奈良公園」の現地の様子を感想と共にお届け。おおよその方面のエリア別に分けており、観光の計画に役立つと嬉しいです。
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この記事では、地理的、歴史的、観光観点、雰囲気を意識した当サイト独自のエリア分けをし、それぞれの様子をお届けします。
このエリア分けは当サイト独自のものであり、現地や他の媒体において同じ分け方をしているものではありません。
しかし、このエリア分けを気にしながら観光の計画や当日の散策を楽しむと、地理的な「まとまり」を持って散策することができるでしょう。
▶このエリアは
「奈良の大仏」で有名な「東大寺」の広大な境内を中心に、歴史上繋がりの深い周辺地域です。
【ここは何?】:寺院
【どんな所?】:ユネスコ世界文化遺産登録。「奈良の大仏」で有名な盧遮那仏像を大仏殿(金堂)に安置し、いわゆる「お水取り」で親しまれている修二会お松明の二月堂など数々の文化財や行事がある寺院。総国分寺。
【何がある?】:盧遮那仏座像(奈良の大仏、国宝)、金堂(大仏殿、国宝)、南大門(国宝)、金剛力士像(南大門)、二月堂(国宝)、転害門(国宝)ほか、国宝・重文多数。東大寺ミュージアム。
【どんな大きさ?】:大仏殿を中心に半径500mの範囲にお堂などが存在している広大な境内。
>>東大寺詳細へ
【現地の様子、感想】
起伏のある地形の広大な境内に奈良のランドマークである「奈良の大仏」を大仏殿に安置するほか、多数の国宝、重要文化財の建築物、仏像があります。詳しくは東大寺境内の散策ガイドをご覧ください。
【ここは何?】:参道商店街
【どんな所?】:バス通りより東大寺南大門方面に参道の商店街が延びる
【何がある?】:土産店、飲食店、宿泊施設等
【どんな大きさ?】:約130m
【現地の様子、感想】
車が走る交差点から「大仏殿」までのメインの直進軸のうち、南大門までの石畳の道の片側に土産店などの商店が立ち並びます。「奈良の鹿」も姿を見せることもあり、商店を訪ねる人々、鹿せんべいを与える人々、東大寺を目指す人々が交差する非常ににぎわいのある通りです。
【ここは何?】:歴史的建築物の外観公開
【どんな所?】:ユネスコ世界文化遺産。校倉造で有名な奈良時代に建築された倉庫。シルクロードを通じて伝来してきた品々を含めた品々が収められていた。(現在は敷地内の別の宝庫に保管。)
【何がある?】:正倉院正倉の外観を見学
【どんな大きさ?】:敷地の入口より舗装された平坦な通路を100m程進むと正倉院正倉を正面から望むことができる。
【正倉院見学の注意】:公開されている曜日・時刻が限られています。
▶宮内庁>正倉院外構公開
▶宮内庁>正倉院
【現地の様子、感想】
<周辺>
東大寺大仏殿の裏側、芝生の広場を抜けた先にある白い塀が切れた部分が敷地の入り口となります。大仏殿のチケット売り場から見ると約400mほどの場所です。
<見学方法>
敷地入り、100mほど舗装された通路を進み左に曲がると「正倉院正倉」が正面に現れます。建物の数十メートル手前にバリケードがあり建物の近くに行くことはできません。また建物の中に入ることもできません。
<雰囲気、感想>
東大寺の裏側の観光客が比較的少ないエリアにあります。しかし教科書に載るほどの有名な建物であるため修学旅行生を含み見学者は絶えなく訪れていると推察されます。東大寺とは異なり宮内庁の管轄であり、隣接する東大寺とは異なる「独特の空気感」があります。
公開されている日や時刻が限られているため、事前に確認してから訪れることをお勧めします。
尚、毎年恒例の「正倉院展」の会場はここではなく、「奈良国立博物館」で開催されます。
(上の写真は人物削除加工のため実際とは異なる部分があります。)
【ここは何?】:神社
【どんな所?】:大仏建立において宇佐八幡宮より勧請。
【何がある?】:楼門、拝殿、本殿
【どんな大きさ?】:東大寺大仏殿出口付近にある鳥居をくぐり参道を約300m坂道と戒壇を登ると楼門がある。楼門をくぐるとすぐに拝殿があり、そこからお参りをする。
【現地の様子、感想】
<参道>
東大寺大仏殿の参拝を終え、出口から有料エリアを出るとすぐ左側に鳥居があります。東大寺参道をまっすぐ来ると、大仏殿の有料エリアの境界となる中門を見て右に曲がるとすぐの場所になります。
参道は約300mの坂道と階段が続き、東大寺東側の丘を木々に囲まれながら登ります。
<周辺>
東大寺東側の丘の上にある「二月堂」や「法華堂」に近く、「法華堂」とほぼ同じ標高になります。
東大寺二月堂方面からは、法華堂の前に石鳥居や標柱はありますが、そこから入らなくても南下すれば正面の楼門に着きます。
若草山方面からも、山麓の商店街が途切れたあたりに石鳥居があり、そこから入ることもできますが、それを迂回しても正面の楼門に着きます。
<境内>
大仏殿出口からの参道を登れば朱色の楼門が姿を見せます。楼門をくぐるとすぐに拝殿がありそこからお参りをすることができます。
境内を歩ける場所は南北に長く、東大寺法華堂や若草山麓方面からの鳥居をくぐっってきた場合は木々や神社の建物に囲まれながら拝殿に到着します。
▶このエリアは
「興福寺」の境内と、その下にある「猿沢池」で歴史上、景観上密接に関係しています。
▶興福寺五重塔は見えません
「五重塔」は修理工事のため2023年7月より素屋根の設置工事が始まり、工事が進むにつれ姿が見えなくなります。
工事の完了は2031年に予定されていますが、変更となる場合もあります。
【ここは何?】:寺院
【どんな所?】:奈良時代の豪族藤原氏の氏寺。中世の平氏による南都焼討を含め消失と再建を繰り返すが平成からの境内整備事業が進み中金堂が再建された。阿修羅像の安置でも有名。
【何がある?】:五重塔(国宝)、東金堂(国宝)、中金堂(平成再建)、南円堂(重文)、三重塔(国宝)、国宝館(博物館、阿修羅像安置)
【どんな大きさ?】:中金堂を中心に東西約300mの範囲、「南大門」基壇よりおおよそ見える範囲に拝観する場所がある。
【現地の様子、感想】
平成に再建された中金堂の朱色の建物が目立つなか、国宝の五重塔は奈良を代表する景観です。また国宝館では有名な阿修羅像を安置しています。詳しくは興福寺境内の散策ガイドをご覧ください。
【ここは何?】:公園(ほとんど池)
【どんな所?】:室町時代の「南都八景」にも収録され、数々の行事やイベントで活用される池
【何がある?】:池とその周囲の歩道、ベンチ等。池より見る興福寺五重塔の景観
【どんな大きさ?】:1周約370m
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<景観>
特に池の南側の畔(ほとり)より眺める興福寺五重塔は奈良を代表する景観の一つです。
<立地>
興福寺の南側「五十二段」と呼ばれる階段を下ると道路に囲まれた池が現れます。 「奈良公園 猿沢池園地」として管理されています。
この猿沢池より東側が「奈良公園」方面、南側が「ならまち」、西側がJR、近鉄奈良駅より続く商店街と、街と公園の境目となる場所であります。
<周辺>
池の南側には「猿沢イン」(奈良県外国人観光客交流館、Nara Visitor Center and Inn)があり、外国人観光客向けの施設ではありますが、入居するコンビニエンスストアはその手前のデッキより誰でも利用することができます。
周辺は旅館やホテルが集積しており、駅から徒歩圏内かつ、奈良公園に非常に近い場所で宿泊することができます。
そのうち、西側の旅館の1階には「スターバックスコーヒー」が入居しており池を眺めながら食事を楽しむことができます。
【ここは何?】:神社
【どんな所?】:平城京の守護として創建。ご本殿の神様「武甕槌命」が白い鹿に乗って鹿島神宮(茨城)からやって来たことから奈良の鹿は神鹿としている。
【何がある?】:御本社(国宝/重文)、若宮神社(摂社、重文)、万葉植物園、国宝殿(博物館)、飛火野、若宮十五社めぐり、水谷九社めぐり
【どんな大きさ?】: 一之鳥居から約1300m続く参道の途中には飛火野や萬葉植物園があり、おおよその施設は二之鳥居以降の御本社(御本殿周辺)にある。(上の地図を参照)
【現地の様子、感想】
木々に囲まれた参道を進むと、朱色の建物群が見えてきます。御本社(御本殿周辺)は御本殿手前の「幣殿」より参拝します。また若宮神社や摂社、末社を巡るコースも設定されてあります。参道途中の開けた大きな芝生の広場「飛火野」も春日大社の境内です。詳しくは春日大社境内の散策ガイドをご覧ください。
▶このエリアは
奈良県庁からさらに奈良公園の内部に入り、「奈良国立博物館」と「氷室神社」があるエリアです。2つの施設の間にある道路は奈良のメインの路線バスである「市内循環」が走るほか、近鉄奈良駅から東大寺を目指すルートでもあり賑やかな空間となっています。
【ここは何?】:博物館
【どんな所?】:仏教美術を中心に収集、研究を行う博物館。秋に開かれる「正倉院展」は有名。「なら仏像館」は明治27年の建築。
【何がある?】:なら仏像館(主に常設展。建物自体も重要文化財)、新館(企画展)、地下回廊(カフェ、ショップ)
【どんな大きさ?】:東西約400m、南北最大約200mの敷地に複数の建物がある。
【現地の様子、感想】
<周辺>
西隣の興福寺より信号または地下道で道路を横断した先にある広い敷地を持つ博物館です。敷地そのものへの進入はゲートの類は無く、特に興福寺から信号を渡ってきた場合は「奈良公園の続き」という様相で博物館の敷地へと入ることでしょう。
<敷地>
敷地内には開けた広場に博物館が建っている様相で、特に氷室神社側の道路の歩道からは何の柵もなく敷地内に進入することができます。来観客は通路を通行しますが「ならの鹿」は芝生のエリアを自由に行き来することがあります。
茶室を備えた庭園は通常非公開であるほか、春日大社参道より柵外より外観のみが見える和風の大きな建築「仏教美術資料研究センター」も通常非公開となります。
<展示建物>
敷地中央にある洋館風の建物が「なら仏像館」で主に「名品展」(常設展)の陳列場所となっています。
東大寺寄りにある池の向こう側にある2棟の大きな建物「西新館」「東新館」は主に特別展に使用されます。
新館となら仏像館の間は「地下回廊」でつながっており、カフェやショップが入居しています。こちらは入館は無料で訪れることができます。
<ご注意>
展示内容や展示替えなどによって施設利用の状況が変動する場合がありますので訪問前に公式サイトをご確認ください。
【ここは何?】:神社
【どんな所?】:かつては氷室を供え(現在地より山よりの場所)、氷の神様として有名。
【何がある?】:本殿(県有形)、桜(春)
【どんな大きさ?】:バスが通る道路から鳥居をくぐり、30mほど歩くと階段の上に「四脚門」がある。門をくぐるとすぐに拝殿があり、そこから参拝する。
【現地の様子、感想】
<周辺>
近鉄奈良駅から東大寺へ向かう途中、バスや車、観光客が行きかう賑やかな道路の道中。奈良国立博物館の向かい側に朱色の鳥居があるそこが氷室神社です。
<境内>
鳥居をくぐると桜の木の並木が30メートルあり、砂利の並木道となっています。狛犬がいる階段を登ると「四脚門」があり、くぐるとすぐに拝殿があります。ここからお参りすることができます。
通常より参拝客が絶えないと推察できるほか、特に桜の時期はそれを目当ての多くの参拝客が訪れることでしょう。
【ここは何?】:民間商業施設
【どんな所?】:バス通りより1本入った場所にあり、東大寺南大門へと通り抜けることができる商業施設
【何がある?】:飲食店、物販店(土産にもなる物もある)
【どんな大きさ?】:10店舗 バス通りより施設を抜けて南大門まで約300m
【現地の様子、感想】
「夢風ひろば」は「奈良国立博物館」前から「南大門」まで通り抜けすることができる民間商業施設です。駐車場もあり商店や飲食店を訪ねる人々などでにぎわいます。現在のテナントなどは公式サイトをご確認ください。
▶このエリアは
巨大な建物「奈良県庁」とその周辺です。巨大建築がある一方、奈良公園の自然もある「奈良らしい」景観の一つです。
【ここは何?】:建物の屋上開放
【どんな所?】:奈良公園に隣接する奈良県庁の屋上を一般に開放。
【何がある?】:屋外の屋上より東大寺大仏殿や若草山、奈良の市街地を望むことができる。
【どんな大きさ?】:屋内を出ると左右に見通せるほどの広さ
▶奈良県>屋上広場の解放日程
【現地の様子、感想】
<県庁>
興福寺の北側、白の回廊に囲まれたひと際大きな建物が「奈良県庁」です。回廊の下をくぐり芝生と車寄せのある前庭の先、中央に正面入り口があり、屋内に入るとすぐエレベーターがあり屋上を目指します。尚、入口やエレベーターは用事のある来庁者と観光客に区別はなく、「○○課」と書かれた案内のあるエレベーターで屋上を目指します。
<屋上>
屋外はウッドデッキで整備された屋外の空間で、南側~東側には奈良公園、西側~北側には奈良の市街地を望むことができます。特に、東側は東大寺大仏殿や若草山を望むことができ、奈良公園の立地関係を理解することにも役立つでしょう。
<補足>
回廊1階のコンビニエンスストアは観光客を日常的に見かけることができます。近鉄奈良駅から歩いてきた場合、東大寺方面への最後のコンビニとなります。
【ここは何?】:公園施設(交通、展示、飲食、物販)
【どんな所?】:奈良公園のゲートウェイ機能として団体バス乗降機能のほか、展示機能、飲食・物販・サービス機能を備えたバスターミナル。
【何がある?】:物販飲食店、屋上からの展望
【どんな大きさ?】:団体バス乗降施設を挟み、2階建ての建物が2棟ある
※路線バスの発着場ではありません。
※奈良公園バスターミナルの利用を含む団体バスの交通システムについては奈良公園団体バス駐車場 予約システムをご覧ください。
【現地の様子、感想】
<周辺>
奈良県庁の隣、車通りの多い交差点にある黒色を基調とした2棟の建物と、団体バス乗降場が「奈良公園バスターミナル」です。南西側には興福寺、東側に進むと東大寺や春日大社など奈良公園の奥へと進む立地になります。
<施設>
団体バス乗降場をメインの目的として建設された施設ではありますが、2棟の建物には展示施設のほか、飲食、物販店が入居しており団体バスを利用しない一般客でも気軽に訪れることができます。
特に屋上からは東大寺大仏殿や若草山を望むことができます。
【ここは何?】:公園(広場)
【どんな所?】:奈良県営の奈良公園の一部となる芝生の広場
【何があある?】:広場、東屋、ベンチ等
【どんな大きさ?】:東西約130m、南北最大約170m(観光客が立ち入る部分)
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<周辺>
奈良県庁から大きな道を挟んで南側、興福寺の東側にあり奈良国立博物館との間にある芝生の広場が「登大路園地」です。
<様子>
近鉄奈良駅より車通りの多い道路の歩道を歩くと、右側に見えてくる芝生の広場です。特にゲートの類は存在しませんが、歩道と広場の間に低い柵があり、その切れ目から自由に進入することができます。
ここを目的に訪れる方は、おそらくそう多くないと推察されます。しかし、近鉄奈良駅から東大寺に向かう途中の最初に出会う大きな芝生広場であり、また「ならの鹿」を見かけることも多いことから、たくさんの観光客でにぎわいます。
<利用>
東屋とお手洗い、芝生広場にいくつかのベンチがあるのみの広場です。
イベント開催によく利用され、ステージの設営がされることもあります。イベント開催前後には利用は制限されます。
▶このエリアは
奈良県庁の東隣になり、二つの庭園があるエリアです。
この周辺は奈良県庁を中心とする官庁街から1本道を挟んだエリアとなり、比較的静かな様相です。
国道沿いには南都八景の「雲居坂の雨」の石碑、「轟橋の旅人」の橋の痕跡があり、道路沿いには緑地帯(奈良公園 みとりゐ池園地)があります。
また、官舎街を再開発した高級飲食店があるほか、旧奈良県知事公舎(昭和天皇がサンフランシスコ講和条約に署名した)の建物を中心としたホテル「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」が2023年に開業しました。
【ここは何?】:庭園
【どんな所?】:興福寺に由来する奈良県が所有する庭園。池の庭、苔の庭、茶花の庭の3つの庭で構成されている。
【何がある?】:池の庭、苔の庭、茶花の庭
【どんな大きさ?】:見渡せるほどの庭が3つある。全て周遊して少なくとも300m以上の順路
▶奈良県>吉城園
【現地の様子、感想】
<周辺>
奈良公園のメイン通りの1本裏側、県庁周辺の官庁街からは道を挟み、比較的静かな通りのL時の角に入口があります。隣接する依水園の入り口と並びます。
<園内>
3つの庭を砂利や石畳、階段の通路で繋ぎ歩きます。入口を入りまず最初に「吉城園主棟」とその前にある「池の庭」を散策します。入ってすぐ、階段を登ると東屋があり、池の庭の全景を望むことができます。
池の庭を後にし、階段を登ると茶室と苔がある広い空間に出ます。ここが「苔の庭」です。苔がある空間を一周するように園路があり、茶室を望む庭の光景を見ることができます。
木々に囲まれた階段をさらに上ると「茶花の庭」があり、ここには東屋があります。
3つの印象の異なる庭を周遊し、その違いを楽しみながら巡ることができます。
<巡り方>
基本的には依水園入口に隣接する入口より入場し、「池の庭」「苔の庭」「茶花の庭」の順に巡ります。3つの庭は遠くに離れているわけではなく、庭の間にある木々の間を石畳や未舗装の階段などを使い巡ります。「茶花の庭」の散策後は吉城川沿いの園路を使い、同じ場所から出場することが一般的です。
しかし、「茶花の庭」より、隣接する氷室神社や大仏殿前駐車場への抜け道が開通し、そちらへ通り抜けることもできます。その抜け道を活用し入園することは拒まれてはいませんが、場所がわかりづらく入園は依水園横の受付から入ることが望ましいでしょう。
【ここは何?】:庭園
【どんな所?】:東大寺南大門を借景に池のまわりを一周できる庭園。前園、後園の2つの庭で構成されている。
【何がある?】:前庭、後庭、寧楽美術館
【どんな大きさ?】:見渡せるほどの庭が2つあり、少なくとも300m以上の順路。美術館は入口から全体が見渡すことができる。
【現地の様子、感想】
<周辺>
奈良県庁を中心とする官庁街から1本道を挟み、比較的静かな様相の道を進むとL字の角があり、隣接する「吉城園」と入口が並びます。
<園内>
・敷地に入ると開けた空間があり、突き当り左が受付となります。
入園すると右側に「前庭」を望むことができますが、その散策は後に回して建物群の横を石畳や飛び石で順路通りに進んでいくと「後庭」に到着します。
・「後庭」は東大寺南大門を借景に池と緑が美しい庭園で、池の周りを1周することができます。池の奥側では起伏のある園路が設定されており、足元に気を付けながらではありますが散策を楽しむことができます。
「後庭」を背にすると、木々に囲まれた空間を進み建物横の細い飛び石の通路を進むと「前庭」に到着します。
・「前庭」は植物に囲まれた池と、建物との調和が美しい庭園です。途中池の中の島に渡る順路が設定してあり、庭をおおよそ一周することができます。
その後、入口に戻り散策を終えます。尚、東大寺方面に通り抜けることはできません。
・紅葉やつつじなど季節に合わせて訪れても良いでしょう。
▶このエリアは
「奈良春日野国際フォーラム甍」を含め、奈良県営の「奈良公園」のエリアとなります。広大な芝生広場もある「奈良公園らしい景観」のひとつです。
【ここは何?】:コンベンション施設(貸会館)
【どんな所?】:能楽堂があるMICE施設。旧・奈良県新公会堂。貸し切りが無い場合は庭園は散策できる。
【何がある?】:基本的にはコンベンション施設ではあるが、貸し切りが無い場合は庭園を散策できる:
【どんな大きさ?】:庭園においては会館の不随施設とは思えないほどの充実感
【現地の様子、感想】
<周辺>
東大寺大仏殿に向かう賑やかな参道を横目に、芝生の広場(浮雲園地)を進むと正面に見える大きな瓦葺の建物が「奈良春日野国際フォーラム甍」の「本館」です。北側にある小さな方の建物が「別館」となります。
<庭園>
本館の建物に入り、奥に進むと手動のガラス戸があり貸し切りが無い場合はそこから庭園に入ることができます。尚、建物は「コンベンション施設」であるため静かに過ごすことが良いでしょう。
庭園は芝生の広場が特徴的ですが、奥に進むと橋が現れその向こうの丘へと続く園路や階段が現れます。
木々に囲まれた空間にある階段で丘を上がると東屋があり、一息つくことができるでしょう。
丘を降り、本館と別館とを繋ぐ屋根付きの通路を通れば奈良公園春日野園地方面へ出ることができます。
【ここは何?】:公園(広場)
【どんな所?】:東大寺参道から国際フォーラム甍を結ぶ広場
【何がある?】:広場、ベンチ等
【どんな大きさ?】:交差点より国際フォーラム手前まで約220m
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<周辺>
東大寺大仏殿へ向かう賑やかな参道を横目に、若草山の方角を見ると大きな瓦葺の建物「奈良春日野国際フォーラム甍」を見つけることができます。参道と国際フォーラムを繋ぐ芝生の広場が「浮雲園地」です。
<様子>
「浮雲園地」を目的に訪れる観光客はおそらく少ないと推察されますが、敷地を隔てる柵や門はなく、参道の脇にあり「奈良の鹿」を見かけることも多いことから、鹿せんべいの餌やりや、ベンチに腰掛けたりと思い思いに時間を過ごす人々を見ることができます。
カーブを描く石畳の正面には「奈良春日野国際フォーラム」が、左側には若草山が、右側には春日山を望むことができ、緑豊かな奈良公園を満喫することができるでしょう。
【ここは何?】:公園(広場)
【どんな所?】:東大寺の近くにある大きな芝生の広場
【何がある?】:広場、ベンチ等
【どんな大きさ?】:南北約220m、東西約140m(最大)
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<周辺>
先に解説した「浮雲園地」の北隣にありながらも、東大寺の参道からは見えづらい場所になります。
<様子>
芝生が広がる広大な空間は桜の木で囲まれており、春には美しい花を咲かせます。平坦に見えるものの特に端には起伏があり、上手に使えば東大寺大仏殿を借景に広大な芝生の広場を見ることができます。
敷地を隔てる柵や門の類はなく、東大寺に隣接していることから気軽に訪れることができます。
この場所を目的に来訪する観光客は少ないと推察されるものの、「奈良の鹿」をよく見ることができ、ベンチに腰掛けるなど思い思いの時間を過ごすことができます。
【ここは何?】:公園(園路)
【どんな所?】:春日野国際フォーラムから若草山麓を繋ぐ林。
【何がある?】:園路(歩行者用通路)
【どんな大きさ?】:国際フォーラム連絡通路から若草山麓の道路まで約250m(階段利用)
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
「奈良春日野国際フォーラム甍」の本館と別館の間にある園路を進み、若草山麓に至る園路や階段、スロープがあるエリアが「茶山園地」です。
園地の境界を決める柵や門の類は無く、国際フォーラムから若草山を目指すと気付かぬ間に園地に入り、そして通り抜けることでしょう。
その知名度や観光客の数はともかく、若草山麓に至るひとつのルートとして自然豊かな奈良公園を満喫しつつ地形の起伏も楽しめる空間です。
▶このエリアは
東大寺「二月堂」などがあるエリアと春日大社本殿を繋ぐ若草山の山麓の商店街です。
【ここは何?】:商店街
【どんな所?】:若草山のふもとにある物販店(土産店)、飲食店、宿泊施設などが集積する商店街
【何がある?】:物販店(土産店)、飲食店、宿泊施設
【どんな大きさ?】:約330m
【現地の様子、感想】
<周辺>
奈良県庁から車通りを東に進むと、春日大社に近づくにつれ木々の覆いは深くなり、しまいには木々に囲まれた道路を歩くことになります。春日大社の駐車場を横目に細くなった道路をさらに歩くと左手に階段があり、登りきると突如開けた空間が現れます。
「若草山麓」は北に東大寺の「二月堂」や「法華堂」があるエリア、南には春日大社の「御本殿」があり、それを繋ぐ通りとなります。それぞれの行き来に立ち寄ることも良いでしょう。また、若草山の徒歩での登山ルートの入り口に面する場所でもあり、ハイキングの際に立ち寄ることも良いでしょう。
<現地の様子>
奈良市街から見える芝生や草地の斜面が特徴的な「若草山」の徒歩での登山ルート入口にある「公園」と「商店街」が若草山麓です。
芝生の急斜面を望むことができる南北の道路の片側に物販店や旅館などが軒を連ねます。
道路を挟み、片側に急斜面、片側に商店がある独特な景観を形成しています。
▶このエリアは
春日大社参道より南側のこのエリアは、自然豊かな景観を多く残す場所であり落ち着いた様相となります。奈良公園南側の古民家が立ち並ぶエリア「高畑エリア」方面に抜けることができたり、県営の「高畑駐車場」から奈良公園へアクセスできたりと、高畑方面への観光ルートでも使うことができそうです。
(あさじがはらえんち)
【ここは何?】:公園
【どんな所?】:春日大社の参道の脇にある林。南に池があり尾根が続く。東端には「片岡梅林」がある。
【何がある?】:片岡梅林、園路、東屋等
【どんな大きさ?】:南北最大180m程度、東西220m程度(鷺池を除く)
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<立地>
春日大社の一之鳥居から御本殿を目指して歩く道中、バスが通る通りの手前の右側に木々と芝生のある空間が現れると、そこが「浅茅ヶ原園地」です。
<様子>
春日大社参道のバスが通る交差点付近は芝生の広場に木々が植わってある様子であり、奥には「片岡梅林」で知られる奈良公園の梅の名所があります。
「片岡梅林」あたりから坂道で標高を上げていきますが、その先は崖になっておりその下には鷲池と浮御堂があります。
春日大社参道と、鷲池の間にある「木の生い茂る小高い丘」は尾根上になっており、「川股亭」という東屋があります。
園地内の園路は概ね舗装されていますが、鷺池、浮御堂へと至る階段は石造りです。
【ここは何?】:公園施設
【どんな所?】:鷺池に浮かぶ木造の建物
【何がある?】:池とその周囲の歩道、木造の建物と橋
【どんな大きさ?】:池の半分を周遊できる園路と、木製の橋で1周して約370m
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<立地>
春日大社参道より、「片岡梅林」で知られる「浅茅ヶ原園地」を抜け、階段で急斜面を下ると、「鷺池」に浮かぶ木造の建築が姿を現します。これが「浮見堂」です。
<様子>
「鷺池」の北岸と南岸を繋ぐように木の橋が渡されており、その途中から丁字に分岐し六角形の建物に繋がります。
建物の内部は腰掛けられるようになっており、水に囲まれた空間で過ごすことができます。
浮見堂が立地する「鷺池」はその半分を周回することができ、池に浮かぶ浮見堂を様々な角度から見渡すことができます。
浮見堂には進入を制限するような門は無く気軽に立ち寄れることができるほか、木々を背景に池に浮かぶ浮見堂を見渡すスポットも、特に制限なく立ち入ることができます。
ただし、池を周遊する通路には池への転落を防止する柵がなく、また周辺は自動車も通る道路であることから注意が必要です。
【ここは何?】:公園施設(庭園)
【どんな所?】:明治~大正の庭園を復元整備した。夜間の見学も可能。(令和時代復元)
【何がある?】:池と竹林のある地形にとんだ庭園
【どんな大きさ?】:入園してすぐの場所から全景を見渡せる
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<周辺>
浮見堂からさらに南側にあり、奈良公園としては南端に位置します。庭園の背後は高畑の宅地となっており、高畑エリアの観光と共に訪れることもできます。浮見堂を背にして少し道路を渡るとほぼ向かい側に木造の門があり、そこから中に入ります。
<整備背景>
これまで活用されておらず荒れていた敷地を奈良県が整備されました。南隣の宿泊施設「ふふ奈良」と共に「奈良公園 瑜伽山園地」を構成し2020年に開園しました。
<様子>
木の門をくぐり、まず目に入るのは「茶室」です。こちらは有料で貸し切り利用をすることができます。飛び石の通路を進むと池が現れ背景に竹林があるこの庭園のビュースポットとなります。
背後には隣接する宿泊施設により運営されている飲食施設があります。
池の向こう側には2本の橋などで渡ることができ竹林内の園路を階段などを用いて散策することができます。
尚、竹林内の頂上から先は隣接する宿泊施設の管理地となるため庭園見学の一般利用者は入口に引き返します。
【ここは何?】:公園(広場)
【どんな所?】:興福寺五重塔を望む荒池のほとりの広場。
【何がある?】:広場、ベンチ等
【どんな大きさ?】:南北約90m、東西約160m(最大)
▶クイックガイド>該当項
【現地の様子、感想】
<周辺>
「浮見堂」が浮かぶ鷲池の西にある道路を1本渡ると、道路から見下ろせる芝生の広場を「荒池園地」と呼びます。
<様子>
芝生の広場がメインで、水路と園路があるほかはお手洗いと少々のベンチがあるのみですが、池沿いの風情豊かな景色がゆっくりとした時間を過ごさせてくれるでしょう。