JR奈良駅から奈良公園まで『三条通り』を歩いてみた

 JR奈良駅から奈良公園までは路線バスか、徒歩でのアクセスになります。徒歩の場合は約1kmを奈良のメイン通り『三条通り』を歩きます。奈良漬け店をはじめとした奈良の地場産業やお土産店から全国チェーン、町屋のコンビニなどがある街並みを通り抜けると奈良公園へ。景色は一変し興福寺を見ながら春日大社の一の鳥居にたどり着きます。


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JR奈良駅から奈良公園へ

平城京の時代から存在する道

 三条通りは奈良時代の日本の首都「平城京」の都市計画によって誕生した1300年以上前から存在する通りです。現在でも近鉄尼ヶ辻駅から春日大社に至るその大部分で往時の経路をほぼそのまま残しており、令和の現代においてもその道筋は道路として機能しています。

JR奈良駅から奈良公園までは約1km

 JR奈良駅から奈良公園エリア、春日大社一の鳥居に至る沿線は駅からの観光客が流入することにより、土産店や飲食店などが集積する商店街が形成されています。この記事では主にこの部分についてご紹介します。

レトロ調の建物が旧奈良駅舎。その奥に今の奈良駅がある。
レトロ調の建物が旧奈良駅舎。その奥に今の奈良駅がある。

三条通りショッピングモール

オレンジ色の部分

▼JR奈良駅~やすらぎの道までの区間

JR奈良駅から奈良公園へ出発する

 JR奈良駅東口、旧駅舎を曳家して改装した観光案内所の前にある信号を渡ると三条通りの商店街で最もJR側にある「三条通りショッピングモール」の入口になります。

スパーホテルと薬局の間が三条通りショッピングモールの入口
スパーホテルと薬局の間が三条通りショッピングモールの入口

 この沿道は「下三条」ともよばれ、道をまっすぐ進んだ先に見える「春日山」のふもと「春日大社」に向けてまっすぐ進みます。

地元産業から、全国チェーンまでそろう

 JR奈良駅から奈良公園に至るまでの区間では奈良漬店を始めとした奈良に古くからゆかりのある地場産業や、奈良をテーマにした飲食店などがあります。それに混じり全国チェーンの飲食店や小売店もあり、利用する人はそれぞれのシーンによってこの通りの商店を使いこなすことができます。

奈良県産の食材などを使った居酒屋やまと庵
奈良県産の食材などを使った居酒屋やまと庵

西出奈良漬本舗
西出奈良漬本舗
奈良土産と柿の葉寿司の奈良銘品館
奈良土産と柿の葉寿司の奈良銘品館

古墳もあります

 この商店街を歩いていると突如古墳が現れます。宮内庁により「開化天皇」の陵として治定されている古墳です。「開化天皇陵」の名で親しまれている古墳は「念仏地山古墳」ともよばれ宮内庁では「春日率川坂上陵」として管理されています。

 開化天皇は日本書紀や古事記に登場する天皇で、いわゆる「欠史八代」の一人です。古墳としては平城京建設以前より存在しており、都市の建設により京域に含まれた古墳の一つとなります。

広くてきれいな街路

 街路としては2010年代前半頃までに拡張と整備が行われ、奈良らしい日本風の石畳で整備されながらも、電線の地中化や小旗を取り付けることができる新たな街灯も設置され、近代的な様相を見ることができます。

上三条

紫色の部分

▼やすらぎの道から猿沢池までの区間

 下三条『三条通りショッピングモール』から信号を渡ると「上三条」のエリアとなります。ここまでくると近鉄奈良駅の「周辺」の範囲内。幅員は狭くなりますが駅前商店街の建造物が密集した様子を呈してきます。

歴史ある建物も

 近代的な建物もある一方で、平安遷都後も奈良の中心市街として発展し続けた様子を今に残す建造物も残っています。

 

 コンビニエンスストア「ローソン 奈良角振町店」として活用されている建物は登録有形文化財です。

>>文化遺産オンライン「ぜいたく豆本舗本店主屋」


 現役の銀行として活用されている登録有形文化財「南都銀行本店」。奈良を代表する地方銀行の本店です。大正時代の建物。

>>文化遺産オンライン「南都銀行本店」

上三条にも商店が連なる

奈良漬の今西本店
奈良漬の今西本店
中川政七商店のブランド「日本市」
中川政七商店のブランド「日本市」

交わる商店街

 上三条からは近鉄奈良駅方面に「小西さくら通り商店街」「ひがしむき商店街」が、ならまち方面に「もちいどのセンター街」が垂直に分岐しておりこれらの商店街を経由してそれぞれの方向に向かうことができます。

ひがしむき商店街
ひがしむき商店街

橋本商親会・猿沢商店街

 「もちいどのセンター街」の入口を過ぎると「橋本商親会」「猿沢商店街」が続きます。厳密なところ「どこから、どこまでか」は筆者にはわかりません。

猿沢商店街
猿沢商店街
お土産の三楽洞
お土産の三楽洞

道路元標・高札場

 奈良市道路元標と高札場が当初の場所の近くに復原されています。この地が奈良の中心地であったことを示す証拠として現在は道行く人々を見守っています。

奈良公園へ

奈良公園 猿沢池に到着

 商店街が終わると急に視界は開けます。右に見える池は「猿沢池」。奈良公園の池です。このあたりから先は「奈良公園」のエリアとなります。丘の上には世界遺産「興福寺」が見えます。

春日大社「一の鳥居」に到着

 坂を上り奈良公園エリアの文化財と自然に囲まれた中を歩いてきます。

 正面には「春日大社」の「一の鳥居」が見えてきました。道路としての三条通りはここで終わりです。ここから先は春日大社の境内となり参道が本殿まで続きます。

 一の鳥居を見て左に曲がると「奈良国立博物館」が。博物館の敷地を斜めに横切る形でその奥には「東大寺」の参道が顔を見せます。

 

 

 JR奈良駅から奈良公園までは約1kmと歩けるが微妙に離れているこの距離ですが「三条通り」には古くから奈良の人々に愛されてきた中心市街が、現代の観光客を受け入れる商店街としてその姿を今に残し「春日参道」としての機能を立派に発揮しています。


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